Lyrics analysis of the brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)
Overview
川瀬智子が作詞したのいくつかの詞について、頻出単語の傾向を調べてきました。これを調べたことによって何らかの明確な意味を得られるわけではないのですが、川瀬智子が歌によって伝えたいものが見出せたり、あるいは彼女がどういう価値観を持っているのか、アプローチできるのではないかと思い、調べてみました。
調査方法は標本調査で、下記のthe brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)の作品の内、のべ47作品を標本化しました。その中から出現頻度の高い単語を抜き出し、機械的に計数しました。得られた出現頻度は傾向としてみることに意味があり、出現度数そのものに意味がないことに注意してください。
標本とされた Tracks と Words は下記のとおりです。
Classified words
- 身体口耳唇目瞳指翼羽唇eyewink
- 感情愛キス口づけサヨナラさよなら孤独一人後悔悪魔泣涙悲堕夢笑待胸心記憶覚眠lovekissgoodbyegood byebye byeteardreamsmilelaughfunnywaitheartmemory
- 愛愛キス口づけ唇lovekiss
- 喜び夢笑dreamsmilelaughfunny
- 悲しみサヨナラさよなら孤独一人後悔悪魔泣涙悲堕goodbyegood byebye byetear
- 自然月星薔薇雪雨花空夏太陽景色風moonstarsnowrainflowersummersunwind
- 夜月星夜晩moonstarnight
- 朝朝太陽sun
- ファンタジー月星本薔薇鐘羽翼天使花夜空夢小説悪魔魔法鏡風moonstarbookbellangelflowernightmagicwind
計数結果は下記のとおりです。
Classified words count
- 身体47
- 感情349
- 愛149
- 喜び56
- 悲しみ78
- 自然281
- 夜32
- 朝171
- ファンタジー325
感情
the brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)の楽曲はそのほとんどが叙情詩となっています。頻出単語の傾向から見ても、感情と身体を表す語とでは圧倒的に感情を表す語が多いです。
それから、感情を表す語の頻出頻度の内訳として愛、喜び、悲しみとでは愛が半数以上を占めています。確かに彼女に詞には愛が主題となっているものがほとんどです。愛といってもこれは失恋などの負のイメージの愛を含みます。
悲しみを表す語が約2割を占めますが、彼女の詞に失恋や別れを主題にした詞が多いことを物語る結果になっていると思います。実際、愛を主題として扱う詞は他のアーティストにおいてもかなり高い割合を示すようですが、失恋や別れを主題にした詞の多さはthe brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)独特の特徴だと思います。
最後に、喜びを表す語も約2割を占めますが、これらの多くは失恋や別れを主題にした詞で、前向きな姿勢を示す際に喜びを表す語が多く見受けられました。実際、失恋や別れが主題の曲であっても、それらを克服し、泣き寝入りしないと言う姿勢は彼女のポリシーそのものであるような気がします。the brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)の楽曲が心地よいのは悲観だけで終わらず、最後にそれを糧に立ち直ろうと姿勢が明確にされるからではないのでしょうか?
ファンタジー
the brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)には中世的でファンタジックな雰囲気がありますが、確かにそれを裏付けるかのように “ファンタジー” に関する単語が多いです。これはthe brilliant green (ザ・ブリリアントグリーン)独特の傾向であり、他の多くのアーティストには見られない傾向です。これはTommyの生い立ちにも関係しているとも考えられます。彼女はカトリック系の幼稚園を出ており、教会の聖歌隊にも所属していました。また、小学生のときには家にあったアンデルセン童話全集をいく度も読み返していたそうです。彼女のファンタジックな価値観というものは幼少の頃に形成されたものであると考えられます。このファンタジックな雰囲気はTommy february⁶ (トミー・フェブラリー)にも少なからず影響を与えているようです。Tommy february⁶ (トミー・フェブラリー)のテーマはファンタジーというわけではないのですが、 “不思議の国のアリス” や “ハリー・ポッター” のようなファンタジックな世界が見え隠れします。
自然
そして、次いで多いのが “自然” に関する単語です。これは自然を描写する叙景詞というよりは感情表現の象徴として登場することが多いようです。たとえばタイトルに自然が入っているヒドイ雨の場合、雨はふたりの間を妨げるちょっとした障害の象徴のように扱われています。これはRainy days never staysに共通することで、この場合、 “rainy days” は “嫌なことあった日” という負の意味合いで使われています。一方、‘Flowers’も自然を表す言葉がオンパレードです。特にFlowersや冷たい花で使われている “花” は本物の花ではないのですが、どうやら精神的なもののようです。 “花” を、たとえば “心” と置き換えることができます。Round and Roundの “At the ground, at the flowers/Yeah, that you keep stepping on” の"flowers"はおそらく例えとして “花” を挙げているのでしょう。ただ、これを同様に “心” と置き換えると “他人の心を踏みにじる” ともとれ、この曲の真意がよりリアルに、痛々しく伝わってきます。このように、彼女は感情表現をするときにこうした美しい “自然” のものに置き換えて表現することが多いようです。
朝と夜
加えて、 “朝” と “夜” に関する単語ですが、これは圧倒的多数で “夜” のほうが多いです。これもうなずける内容で、あまり朝のすがすがしい感じを題材で扱うよりは夜の暗く静かな雰囲気の曲が多いです。これは “喜び” よりも “悲しみ” のほうが扱われる度合いが多いことからもうかがえます。また、 “朝” は1日の活動が始まる活動的な言葉なのに対して、 “夜” は活動が終わり、落ち着いて1日を振り返る精神的な言葉であるような感じがします。また、彼女自身、 “星” や “月” といった言葉が好きだということも強く影響しているとも考えられます。
まとめ
そして最後に彼女の詞から読み取れることですが、彼女の詞は彼女の主観やものの考え方そのものだと考えられます。詩なのでそれは当然のことなのですが、詞そのものの表現は難解なものが多いのですが、言わんとしていることはかなりストレートなようです。さらに繰返し読み続ければ、もっと彼女の主観や、人生観までもが見えてくるような気がしてなりません。